醸し人九平治 うすにごり純米 生 ご紹介

名古屋市内に日本酒界の異端児がいる。
その人こそ久野九平治氏です。

彼が醸す《醸し人九平次の生酒》のご紹介です。

7年ぶりの2019年にリリースされ大反響を呼んだ「醸し人九平次 うすにごり 生」。
2020年「醸し人九平次 うすにごり 生」、いよいよ、たか田で販売開始です!

醸し人九平次 純米 うすにごり 無濾過生原酒 「完全予約受注限定酒」

  • 使用米 山田錦 黒田庄産
  • 精米度 60%
  • アルコール度 16%
  • 詳細非開示

醸し人九平次は、基本的に生酒は存在しません。
それは火入れ酒に比べて変化の激しい生酒は、蔵元の思い描く味わいで消費者に届けられないことが起こり得るからです。この酒は在庫期間をなくし、搾りたての味わいを最大限に保つため、店頭販売はありません。完全事前予約のみとなっています。

しかし生酒にしかない魅力をお届けするべく、搾る日に合わせた完全受注生産という形の本企画!受注した本数のみ瓶詰めしました。しかも通常販売されない「うすにごり」です。

自社で一から栽培している黒田庄産の山田錦を全量使用した日本酒となります。
精米歩合・日本酒度・酸度などは非開示となります。
蔵元の思いは、スペックではなく「自らの舌と心で味わい楽しんでいただきたい」ただそれだけです。

◎インプレッション

立ち香はそれほど強く感じないがパッションフルーツ、白ブドウの若々しい香り。
含み香は、白ブドウ、白桃、マスカット、オレンジなどフレッシュな香りと果物の甘味酸味が重なり合って、多少の苦味渋味を感じつつ、最後まで引き締まったまま喉の奥に消えて行く。
味わいは、直詰めによる少々のガス感があり、輪郭のはっきりした酸の働きでキリッと味だれしない印象。山田錦由来のコメの旨味と甘味もはっきり感じられ、グレープフルーツ様の酸が高い壁となって味だれしない旨さを醸している。
うすにごりでありながら爽やかさすら感じる酒質は、食中酒としてのポテンシャルも十分感じる。
後味は、全体の味わいがテンポよく喉を滑って行くので「アッ!」という間に飲み込んでしまいます。
生酒らしさ満点、山田錦の味わい満点、飲みごたえと爽やかさ満点。純米とは思えないハイレベルな酒です。
久野氏ならでは、流石の完成度です。

◎業界に多大な影響を与える萬乗醸造

大量生産の時代を経て、少量高品質な手仕事での酒造りに切り替えた平成9年。蔵元の久野九平治氏は「日本酒はこんなもんじゃない」と、その魅力を発信し続け、パリの三ツ星レストランのワインリストにSAKEとしてオンリストされるにとどまらず、今やフランスにも活動拠点を設けワイン造りを通して日本酒を進化させようと尽力しています。香りだけに頼らない酸を軸とした、味わいのしっかりしたお酒を創り出したパイオニア的な存在。今の清酒シーンを牽引してきた蔵元の一つで、新政の佐藤祐輔氏にも「九平次と磯自慢で日本酒に目覚めた」と言わせるほどです。
ミシュランガイドの三ツ星レストランのワインリストに並ぶほど、国内外で活躍する蔵元。1997年、彗星の如く登場した酒は、若き15代目 久野九平冶さんと同年代の若い蔵人が「エレガント」というキーワードで酒を造り続けている。300年かけて湧き出る水を仕込み水にする酒は、ワイングラスでフレンチとともに味わいたい。甘みと酸味のバランスがよく、心地よい香りが日本酒らしからぬ期待を膨らませてくれる。

◎久野 九平治

1965年、名古屋市生まれ。久野家9代目から始まる萬乗醸造の15代目、社長であるとともに酒造りへのこだわりから「醸造家」を名乗る。大学中退後、演劇活動を続けるが、父親の病気等をきっかけに家業を継ぐ。先代の機械的大量生産・下請けの仕事のスタイルから、徹底的に神経を配り、小仕込で量より質の良いお酒つくりといった手造り農家的な仕事へ回帰。新しいブランド『醸し人九平次』を立ち上げ、97年に世に送り出した。その後、パリに渡り、ホテルリッツ、三ツ星レストラン「ギー・サヴォア」へ売り込むなど、日本酒が世界進出する先鞭をつけたことは有名。2007年にはニューズウィーク誌の「世界が尊敬する日本人100」の1人に選ばれた。2010年からは米農業、2016年からは日本酒醸造家でありながらフランスでワイン醸造をスタートさせるなど、これまでの酒造りの常識にとらわれない経営者兼醸造家として活躍。

◎クレイジーな蔵元

愛知県名古屋市にある小さな酒蔵、その名は「萬乗醸造」。江戸時代初期の創業。
国酒といわれる日本酒ですが、国内での消費量はピーク時の3分の1まで減少。業界全体は完全に右肩下がりで、この35年間でほぼ3分の1に激減しています。そして、酒蔵の数も、今や半減してしまったと言われています。
そんな中、『醸し人九平次』は、日本酒の新たな歴史を切り開き、白ワインのような繊細な飲み口と味わい、ワイングラスで飲むという独特なスタイルで、購入に本数制限がかかるほどの人気を集めています。社長自ら販路を切り開き、フランスの一流ホテル、3つ星レストランにも採用され、海外での人気もどんどん高まっています。
今では順調な「萬乗醸造」ですが、実は20年数年前まで大手の酒蔵の下請け状態。全然利益が残らない…そんな厳しい状況にあえいでいました…
「自社ブランドの酒でメシを食いたい。さもないと300年以上続いた家業が潰れてしまう… かといって、従来と同じ酒を造っていたのでは大手には絶対にかなわない。うちのような小さなところが戦えるカテゴリーはどこなのだろうか?」
当時、家業を継ぐことを決めた15代目の久野九平治社長は、このことをずっと考えていたそうです。

業界では「九平次」ではなく「クレイジー」と呼ばれる異端児
家業を継ぐまで”演劇の世界”にいたという、異色の経歴を持つ社長は、白髪に長髪、常にジーンズにパーカーというラフな格好で、かなり個性的な風貌です。
そんなバックグラウンドからか、この方はかなり頭が柔らかく「ライバルは日本酒ではなく、世界のワイン」と豪語。あまりに変わったことを実行しまくるので、業界では「九平次」ではなく「クレイジー」と呼ばれているらしいんですが… 本当に驚くほど面白いアイデアを次々と実行に移しています。 今後の更なる進化が楽しみです。